オリンピックのメダルと言えば、一般的に思い出すのは丸い形のものだと思いますが、過去には四角形のメダルがありました。
そこでこの記事では、今では珍しい四角形(長方形)のメダルデザインや、他のユニークで珍しいメダルデザインをご紹介します。
四角形(長方形)のオリンピックメダル
完全に四角形のものは1つだけですが、四角に近い形のものも含めご紹介。
また夏季オリンピックだけでなく、パラリンピックや冬季オリンピックも含めご紹介します。
1900年 フランス パリオリンピックメダル
1900年にフランスのパリで開催された夏季オリンピックのメダルです。
この時のメダルは四角形(長方形)ですね。
夏季オリンピックで四角形のメダルが採用されたのは、今のところこのパリオリンピックが最初で最後。
このメダルは当時オリンピックまでに制作が間に合わなかったため、オリンピック開催の2年後の授与となったそう。
ちなみに、この金メダルは陸上競技の優勝者のみに与えられたようです。
2010年 カナダ バンクーバーパラリンピックメダル
2010年にカナダのバンクーバーで開催されたパラリンピックのメダルも丸みは帯びていますが、四角のデザインになっています。
ちなみにオリンピックのメダルはこちら。
こちらは丸い形。
パラリンピックのメダルもオリンピックのメダルも表面が平らではなく、波打っている珍しいデザインになっています。
この波打った立体的なデザインは、オリンピック会場から臨む水辺の波の形や、降り積もる雪、美しい山並みの様子をイメージしたもの。
描かれた大型のデザイン画2枚の中から一部分ずつを切り取って制作されているため、同じ模様のものは他にはなく、すべてが世界に一つだけのメダルとなっているそうです。
1972年 札幌 冬季オリンピックメダル
1972年 札幌 冬季オリンピックで授与されたメダルも、やや丸みを帯びた四角のようなデザインです。
札幌オリンピックのメダルの表面は八木一夫氏のデザインで、スキーの滑った跡を意味するシュプールのシンプルなデザインとなっています。
珍しい形のオリンピックメダルデザイン
夏季のオリンピックのデザインは、裏面については開催国がデザインすることが出来るものの、表面のデザインなどは、IOC(国際オリンピック委員会)により規格が統一されています。
それに対して、冬季オリンピックのメダルは決まったデザインはなく、デザインは開催国がすべて作成し、それを IOC が承認する形になっているので、各大会が趣向を凝らした個性的なデザインのものが多くみられます。
2006年 イタリア トリノ冬季オリンピックメダル
メダルは中央部分に穴が開いたドーナツ形で、イタリアで人々が集まる広場、イタリアの歴史的なコインやアクセサリーをイメージしたユニークなデザイン。
同じ、2006年 トリノ冬季パラリンピックメダルデザインはこちらです。
このトリノオリンピックでは、オリンピックメダルとパラリンピックメダルのデザインが大きく異なっています。
カラーのデザインは珍しいですね。
2014年 ロシア ソチ冬季オリンピックメダル
ソチオリンピックのメダルは、ロシア伝統のモザイク柄が特徴で、雪山の頂上に映る日光から黒海沿岸の砂浜まで、ソチの風景が描かれています。
1つのメダルを製作するのに約18時間かかっているそう。
同じ、2014年のソチパラリンピックメダルデザインはこちらです。
どちらも、金属だけでなく、ポリカーボネートとのユニークな組み合わせにより、金メダルは軽さと美しさを兼ね備えたデザインになっています。
1998年 長野冬季オリンピックメダル
1998年に開催された長野オリンピックでは、日本らしい伝統技法を使ったデザインも注目を集めました。
「日本らしさ」をアピールするために、素材に木曽漆を使用し、装飾には七宝焼きの大会エンブレムと精密な金属細工しています。
裏面は、信州の山々の朝焼けを蒔絵で表現したデザインに。