NHKのびじゅチューンという番組をご存知でしょうか?
井上涼さんという方が自作のアニメと歌で世界中の美術品を紹介してくれる番組で、うちの子供がその世界観にはまってしまい、美術品に興味のなかった私も見ているうちにはまってしまった番組です。
そんなびじゅチューンで紹介された本土最南端の和歌山県串本町にある無量寺というお寺に、子供と番組で紹介された龍虎図を見に行ってきました。
びじゅチューンの「龍虎旅館」はコレ!
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井上涼さんが無量寺で龍図と虎図を見られた時に、迫力ある2枚のふすま絵から「もしここに泊まったとしたら圧の強い2人にずっと見られながらおもてなしを受けるのかな」と感じて、この作品を作られたそうです(^^;)
無量寺の龍図・虎図
龍図と虎図を描いた長沢芦雪という画家は、幽霊図などで有名な円山応挙の弟子です。
無量寺は津波の被害を受けて、再建されたお寺。
無量寺の和尚と親交のあった円山応挙が再建の際にふすまに絵を描くと約束していたようですが、本人が出向くことが出来ずに、弟子である長沢芦雪に作品を託し、その際に長沢芦雪が無量寺にとどまってこの龍図や虎図を描いたそうです。
そんな龍図と虎図はこちら。
【龍図】
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【虎図】
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ふすま4枚にわたって大きく描かれていて、すごい迫力。
特に、虎図が今にも飛び掛かりそうなほどの勢いで描かれていて、ずっと見ていられるほどでした。
びじゅチューンで井上涼さんが言ってたように、確かにこの部屋に長くいるとこの迫力のある虎と龍ににらまれて落ち着かなそうですね(^^;)
ただ、これはレプリカで、本物の作品は同じ敷地内の別館にある収納庫に収められています。
収納庫の作品(本物!)も見ることが出来ましたが、こちらは撮影不可。
ふすまに描かれた作品なので、湿度などを配慮してか天気の悪い日などは拝観できないようです。
ですので、もし行かれる方は、天気が良い日を選んで行かれるのをおすすめします。
無量寺の見どころ
元々はびじゅチューンの「龍虎旅館」で龍虎図の存在を知り、訪れた無量寺。
一番の見どころはもちろん、この龍図、虎図ですが、それ以外にもたくさんの作品があり、見ごたえ充分でした。




これらは長沢芦雪の作品ですが、師匠である円山応挙の作品も展示されています。
本堂に展示されているこれらの作品はすべて複製ものなので、撮影は自由でしたよ。
収納庫にもたくさんの作品が展示されていて、満足。
収納庫は本物の作品が展示されていて、管理がしっかりされています。
一度に入れる人数は制限されているので、来場者が多い時には待ち時間が発生するかもしれませんが、お寺の方の付き添いのもと、作品の説明も受けられました。
敷地に入ってすぐのところに、応挙芦雪館という資料館があるのですが、そこにもビデオや資料などたくさん置いてあり、いろいろ見ていたら予定の滞在時間をオーバーしていたほど、見ごたえ満載です。
子供も本物のふすま絵に喜んでくれたので、遠くまでいったかいがありました。


無量寺の基本情報
所在地:和歌山県東牟婁郡串本町串本833
TEL: 0735-62-0468
駐車場:あり(無料)10台
営業時間:9時30分~16時30分(入館は16時まで)
休業日:年中無休(臨時休館あり)
拝観料:1300円(中学生以下半額)
敷地内に無料の駐車場があります。
ただ、私たちは車で行ったのですが、お寺の周りの道はサイドの塀も高く、かなり狭い道が続いていて、壁には無数の擦ったような跡が…。
大型車で行かれる場合や、運転に自信のない方は注意したほうがよさそうです。
電車で行かれる場合、JR串本駅からも歩いて10~15分と近いようですよ。
近くには日本の朝日100選に選ばれた「橋杭岩(はしぐいいわ)」もあります。
こちらも迫力のある岩々が並んでいて絶景なので、無量寺に行く際には合わせて行ってみられるのをおすすめします。


最後に
たまたまびじゅチューンで見た子供の「本物の龍図、虎図を見てみたい」という要望で、軽い気持ちで訪れた無量寺ですが、それ以外にも見ごたえのある作品がたくさんあって、大人も子供も思った以上に楽しめました。
和歌山県串本町は本土最南端の地ということで、県外から向かうにはやや距離がありますが、海沿いの景色もよく、無量寺も含めまたいつか訪れたいと思えるほどいいところでした。
びじゅチューンの龍虎旅館が好きな方はもちろん、そうでない方もぜひ一度訪れて実際に見てほしいです。